近年、MacBookシリーズ(Air/Pro)で増加しているトラブルのひとつが「バッテリーの膨張」です。見た目には分かりにくい初期症状も多く、気付いたときには本体が変形していたり、発火の危険すらある状態に進行していることもあります。
本コラムでは、MacBookのバッテリー膨張がどのように起こるのか、症状や注意点、そしてどのような兆候で異常に気づくべきかを詳しく解説します。
■ MacBookのバッテリーが膨張するとは?
MacBookに使われているバッテリーは、リチウムポリマー電池です。コンパクトで高出力な一方、内部にガスが発生したり膨張する特性もあり、経年劣化や高温環境下では膨張するリスクが高まります。
特に長時間の充電、発熱を伴う使用(動画編集やゲーム)、暑い場所での使用などが原因となって、内部の化学反応によりガスが発生し、バッテリーパックがふくらんでくるのです。
■ 膨張時の主な症状とは?
以下のような症状は、バッテリー膨張のサインとして非常に重要です。
・トラックパッドのクリック感がなくなった/反応が悪い
バッテリーが下から押し上げることで、トラックパッドの裏側が圧迫され、クリックの感触がなくなったり、反応しなくなります。
・キーボードの一部が浮いてきた/本体にたわみが出ている
キートップが一部沈んでいたり、押しても感触が違う場合は、内部から膨らんで圧迫している可能性があります。
・本体の底面が浮く、グラグラする
机に置いた際に「本体がガタつく」「片側が浮いている」などの症状も要注意。底面のネジ周りが膨張によって歪んでいるケースです。
・充電が不安定、突然のシャットダウン
バッテリーが膨張する過程で内部回路が損傷したり、保護機構が作動して急に電源が落ちることもあります。
■ 放置してはいけない理由
バッテリーの膨張は、見た目だけの問題ではなく、火災・爆発といった深刻な危険性を伴うトラブルです。
また、バッテリーの膨張によって以下の二次被害が発生することがあります。
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液晶ディスプレイの圧迫・破損
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トラックパッドやキーボードの故障
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本体内部パーツの圧迫・歪みで基板損傷
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MacBook筐体のゆがみによる修復不能なダメージ
こうなると、バッテリー交換だけではなく、MacBook本体をまるごと買い替えざるを得ないケースも出てきます。つまり、早期の対処が経済的にも安全面でも必須なのです。
■ 膨張に気づいたらやってはいけないこと
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強く押さえつける・ネジを締め直す
→ 破裂や発火の原因になります。 -
そのまま持ち歩く/カバンに入れる
→ 衝撃で破損した場合、周囲にも危険が及びます。 -
使い続ける/充電しながら放置する
→ 内部の発熱により爆発事故が起きた事例も。
万が一、膨張が確認された場合は、電源を切り、安全な場所に置いて修理依頼を出すことがベストです。
■ 修理・交換はプロにおまかせください
Apple正規サポート外でも、MacBookのバッテリー交換は可能です。
パソコンシェルジュでは、バッテリー膨張に関する診断から交換、筐体ゆがみの調整まで対応可能です。
また、バッテリー以外にも損傷が見られる場合は、内部クリーニングやパーツ交換、データ保護作業もあわせてご相談いただけます。
郵送修理・出張サービスにも対応しており、お急ぎの方には即日対応のオプションもご用意しております。
■ まとめ:異変に気づいたら、すぐご相談を
MacBookは高性能な反面、内部の構造が繊細な精密機器でもあります。
「いつもと違う感触」「本体がガタつく」と感じたら、それはバッテリー膨張の“見逃してはいけないサイン”かもしれません。
安全・快適に長くMacBookを使うためにも、気になる症状があれば早めにパソコンシェルジュへご相談ください。