本日は、ThinkPadの起動トラブル多発中?リカバリ手順と注意点まとめについて紹介します。
ビジネスユーザーから根強い人気を誇るLenovoのThinkPadシリーズ。堅牢で高性能なノートPCですが、近年「電源は入るのに起動しない」「黒い画面のまま止まる」といった起動トラブルの相談が増加中です。
この記事では、ThinkPadが起動しないときの原因と対処法、リカバリ(初期化)を実行する際の注意点について、パソコン修理の専門家がわかりやすく解説します。
起動トラブルのよくある症状
ThinkPadで起こりやすい起動関連のトラブルには、以下のようなケースがあります。
-
電源は入るが画面が真っ黒
-
Lenovoロゴから先に進まない
-
起動後にエラー表示が出る
-
勝手に再起動を繰り返す
-
ビープ音が鳴る(ハード的なエラー)
一見、単なるOSトラブルに見えても、ハードウェアや設定の問題が絡んでいることが多いのがThinkPadの特徴です。
原因別!起動しないときの初期チェック
1. 外部デバイスの取り外し
USBメモリや外付けHDDが刺さったままだと、そちらから起動しようとしてフリーズすることがあります。まずは周辺機器をすべて外しましょう。
2. 電源リセット(放電)
内蔵バッテリーの誤動作で起動しないこともあります。以下の手順で「放電」を試しましょう:
-
電源ボタンを10秒以上長押しして電源を完全に切る
-
ACアダプターとバッテリーを外す(取り外し不可のモデルはそのまま)
-
電源ボタンを30秒押し続ける
-
電源を入れ直す
3. BIOS初期化(CMOSクリア)
起動時にF1キーまたはEnterキーでBIOSに入り、「Load Setup Defaults」を実行して保存・終了。設定ミスが原因の起動不良が改善されることがあります。
リカバリ(初期化)で改善するケース
システムファイルの破損やウイルス感染が原因であれば、リカバリを行うことで改善する可能性があります。
リカバリ手順(Windows 10/11 ThinkPadの場合):
-
電源OFFの状態で「Novoボタン(小さな穴)」を細いピンで押す
-
表示されたメニューから「System Recovery」または「工場出荷時の状態に戻す」を選択
-
「ファイルを保持する」か「すべて削除」を選び、画面の指示に従って初期化を進める
※「Novoボタン」がないモデルは、起動時にF11キー連打でリカバリメニューに入ることもあります。
リカバリ時の注意点
◆ データは基本的に消える
リカバリを実行すると、保存されていた写真・動画・書類・インストールしたソフトなどは消去されます。バックアップがない場合は、データ復旧を優先するのが望ましいです。
◆ 一部モデルはリカバリ領域が存在しない
ThinkPadの中古機や法人モデルでは、リカバリ領域自体が削除されているケースがあります。この場合は、Lenovo公式サイトからリカバリメディアを作成するか、Windowsをクリーンインストールする必要があります。
◆ ハードウェア故障の可能性も視野に
マザーボード、SSD、メモリの故障が原因の場合、リカバリでは解決しません。画面が一切映らない、ランプが点滅するだけなどの症状がある場合は、無理に初期化を試みず、修理専門店に相談しましょう。
ThinkPadは修理前提で作られている機種
ThinkPadシリーズは、ビジネス用途を前提に作られており、分解・パーツ交換が比較的しやすい構造です。そのため、起動不良や液晶トラブルが起きても、部品交換による修理が可能なことが多くあります。
慌てずに原因を切り分けよう
ThinkPadが起動しないからといって、すぐに買い替える必要はありません。多くのケースで、設定ミスやソフトウェアの異常、軽微なハード不良が原因であり、適切な対処をすれば元通り使用できる可能性があります。
万一、リカバリでも改善しない場合は、無理に分解や初期化を繰り返す前に、パソコン修理専門店に相談するのが賢明です。大切なデータや業務ファイルを守るためにも、正しい判断を心がけましょう。
パソコンシェルジュでは、無料見積もりを承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。