本日は、SSDが壊れる前兆とは?データを守るために知っておくべきことについて紹介します。
パソコンやノートPCのストレージとして主流になっているSSD(ソリッドステートドライブ)。HDDと比べて高速・静音・省電力とメリットが多い一方で、突然認識しなくなるという故障リスクもあります。
大切なデータを失わないためには、SSDの寿命や故障の前兆を理解しておくことが重要です。本記事では、SSDが壊れるサインやデータ保護のためにできることを、パソコン修理の専門家の視点から解説します。
SSDはいつか必ず寿命がくる
SSDはHDDと違って可動部がなく、衝撃に強いのが特徴です。しかし、内部に使用されている「NANDフラッシュメモリ」には書き込み回数に限度があり、一定の使用期間を超えるとエラーが発生しやすくなります。
一般的なSSDの寿命目安は以下の通りです:
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書き込み耐久回数:数千〜数万回
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使用年数の目安:3〜7年(使い方次第)
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TBW(総書き込みバイト量):数百TBまで
寿命を過ぎると、いきなり使えなくなることもあります。
SSDが壊れる前に見られる前兆5選
完全に動作しなくなる前に、以下のようなサインが見られることがあります。
1. パソコンの起動・動作が急に遅くなる
OSの起動やアプリの立ち上げが急激に遅くなったら注意。コントローラやメモリセルに異常が出ている可能性があります。
2. 頻繁にフリーズやブルースクリーンが発生する
書き込みエラーが頻発すると、OSの動作が不安定になります。原因が不明なクラッシュはSSDが原因のことも。
3. ファイルが開けない・壊れている
保存したはずのファイルが開けなかったり、破損エラーが出る場合は、読み取り障害のサインかもしれません。
4. S.M.A.R.T.エラーの警告が出る
SSDの健康状態を監視するS.M.A.R.T.情報に異常があると、警告が表示されます。定期的にチェックツールで確認を。
5. BIOSやOSがSSDを認識しない
電源投入時に「ブートデバイスが見つからない」と表示されたら、物理的に壊れている可能性もあります。
データを守るために今すぐできる対策
SSDは前兆なしで突然壊れることもあるため、日頃の備えが非常に重要です。
◆ こまめなバックアップ
クラウドストレージや外付けHDDへの定期的なバックアップが最も確実なデータ保護方法です。
◆ S.M.A.R.T.チェックを習慣に
CrystalDiskInfoなどの無料ツールを使えば、SSDの健康状態を簡単にチェックできます。
◆ 書き込み負荷を減らす
不要なソフトを減らし、キャッシュ・仮想メモリの設定も見直すことで、SSDの寿命を延ばすことができます。
壊れてからでは遅い?SSDのデータ復旧は困難
HDDと異なり、SSDはデータ復旧が非常に困難かつ高額です。フラッシュメモリの構造上、物理的な損傷やコントローラの破損が起きると、専門業者でも復旧できないケースがあります。
また、破損の程度によっては「一部だけ復旧できる」「復旧作業中に完全に読めなくなる」といったリスクもあります。
SSDのサインを見逃さないことがデータ保護の第一歩
SSDは便利で高速な記憶媒体ですが、使い方と保守を怠ると突然のトラブルに見舞われることになります。少しでも異変を感じたら、まずはバックアップ。そして早めにパソコン修理店や専門業者に相談するのが得策です。
パソコンシェルジュでは、SSDの診断や交換、データバックアップのご相談も随時受付中。トラブルが起こる前の予防もサポートしています。
大切なデータを守るために、今一度あなたのSSDの状態をチェックしてみてください。