GPUが故障したときの症状は

こんにちはパソコンシェルジュ秋葉原店です。

パソコンの調子がよくないときに、原因のひとつとして、画像を描画するために使われているGPUの故障があげられます。GPUが原因でパソコントラブルが発生したときにはさまざまな症状が出るため、別の原因と混同してしまうことも少なくありません。GPUが原因であることを特定するためには何をチェックすればいいのかといったことや、修理方法について解説します。

故障する前に起こりやすい前兆

GPUが故障する前兆としてわかりやすいのは、画面にノイズが出る、3Dグラフィックが正常に描かれない、画面の色がおかしいなどの画面の症状です。ノイズは限られた範囲に出ていたものがだんだんと広がり、出る時間も長くなることが多く、作業に支障が出ることもあります。また、一瞬画面が真っ暗になる、キーボードやマウスの入力で誤作動が起こるといった症状も見られます。さまざまな動作が不安定になるため、場合によってはこの時点でGPUの不調だと気づくのは難しいかもしれません。モニターや入力デバイスの故障と区別をつけることが難しい場合があるからです。さらに、グラフィックボードを搭載しているパソコンでは、ボードに組み込まれている冷却ファンが動かない、異音や大きな音がするといった症状が出ることがあります。

 

OSを再インストールしてパソコンを初期状態に戻す

どうしても原因が特定できないときは、ハードディスクを初期化し、WindowsなどのOSを再インストールしてみるという方法があります。この作業を行うと、パソコンは工場から出荷されたときと同じ状態となります。初期化することで多くのソフトウェア的な問題が解消されますが、インストールしているソフトウェアや保存してあるデータなどはすべて消失してしまうため、最後の手段として自己責任で実行しましょう。大切なデータはあらかじめバックアップをとっておくようにします。もし初期化してOSを再インストールしても問題が改善されない場合は、何らかのパーツが物理的に故障していると考えられるため、GPUに原因がある可能性が高くなります。

 

GPUは非常に重要な集積回路であり、さらにパソコンのパーツの中でも比較的高価なもので、最先端のグラフィックボードなどは10万円以上します。安易に修理して状況が悪化すれば修理費用がさらに高額になる可能性もあり、取り扱いには十分な注意が必要です。また、GPUは表面実装という方法で基板に取りつけられており、半田を溶かしチップを取り外して修理するには専用の設備で作業しなくてはなりません。半田割れのために不具合が出ていたとしても、家庭用の工具などで修理・交換できるものではないことを認識しておきましょう。加熱による修理で一時的にしのぐことは可能ですが、時間の経過とともに再び不具合が発生する可能性は高く、耐久性には疑問が残ります。

GPUの不具合が発生したとき、原因を特定し解決へと導くことは素人には困難です。グラフィックボードを搭載している場合は、ピンポイントにGPUだけ修理しようとせず、ボードごと交換したほうがいいでしょう。