本日は、飲み物をこぼしても安心?防水・撥水コーティングの実力とはについて紹介します。
パソコンを使っているとき、うっかり飲み物をこぼしてしまうことは誰にでも起こり得ます。特にノートパソコンはキーボードと内部基板が一体化しているため、液体が浸入すると致命的な故障につながることも。しかし、最近注目されている「防水・撥水コーティング」を施せば、こうしたリスクを軽減できるかもしれません。本記事では、防水・撥水コーティングの仕組みや実際の効果、導入のメリットについて解説します。
1. 防水と撥水の違いとは?
防水と撥水は似たような意味に思えますが、実際には異なる特性を持っています。
- 防水:水が内部に入らないように完全に遮断すること(例:防水スマートフォン)
- 撥水:水を弾いて染み込みにくくするが、長時間の水濡れには耐えられない(例:撥水加工された衣類)
パソコンに適用されるのは主に撥水コーティングで、キーボードや基板の表面に特殊なコーティングを施し、水滴が付着しても内部に浸透しにくくする仕組みです。
2. 防水・撥水コーティングの仕組み
撥水コーティングには、以下のような特性を持つナノコーティング技術が使われています。
- 超薄膜の保護層を形成し、水や汚れの付着を防ぐ
- 水滴が球状になりやすく、表面を転がるように流れ落ちる
- 透明なコーティングのため、見た目や操作感を損なわない
この技術は、スマートフォンや時計の防水対策としても使用されており、最近ではノートパソコンやキーボードへの施工も可能になっています。
3. 防水・撥水コーティングの実力とは?
撥水コーティングを施したパソコンと未加工のパソコンに水をこぼした場合の違いを比較してみましょう。
コーティングなし | コーティングあり |
---|---|
水滴がキーボードの隙間から内部に浸入しやすい | 水滴が表面で弾かれ、内部に入りにくい |
乾燥後にキーがベタつくことがある | 水が残らずサラッとした状態を維持 |
マザーボードがショートするリスクが高い | 基板も撥水加工されていればショートしにくい |
実際に撥水コーティングを施したパソコンでは、少量の水なら簡単に拭き取るだけで済むことが多く、大量にこぼした場合でも通常より被害を抑えられる可能性があります。
4. 防水・撥水コーティングのメリット
① 飲み物をこぼしても被害を最小限に抑えられる
コーティングをしていない場合、水分が内部に浸透しやすく、すぐに故障するリスクがあります。しかし、撥水コーティングを施しておけば、水滴が入りにくくなり、ある程度の防御が可能です。
② 汚れや指紋が付きにくくなる
コーティングは防水だけでなく、防汚性能も向上させるため、キーボードやタッチパッドの指紋や油汚れを軽減できます。これにより、清掃の手間が減り、見た目も清潔に保てます。
③ 長期間の耐久性がある
一度施工すれば、半年から1年以上効果が持続するタイプのコーティングもあります。定期的にメンテナンスをすることで、長期間安心して使うことができます。
④ スマートフォンやタブレットにも応用できる
防水機能がないデバイス(MacBook、Surface、ゲーム機など)にも施工可能なため、飲み物をこぼすリスクがある環境では特におすすめです。
5. 防水・撥水コーティングの注意点
・完全防水ではない
コーティングを施しても、水が大量にかかると内部に浸透する可能性はあります。あくまで「被害を軽減するための対策」として考えましょう。
・施工費用がかかる
一般的にパソコンへの撥水コーティングは、5,000円~15,000円程度の費用がかかります。しかし、高額な修理費(数万円~10万円以上)を考えれば、予防策としては十分に価値があると言えます。
・効果が永久ではない
コーティングは時間とともに摩耗するため、定期的なメンテナンスや再施工が推奨されます。
6. まとめ:防水・撥水コーティングはリスク軽減に有効!
パソコンに防水・撥水コーティングを施すことで、飲み物をこぼした際のリスクを軽減し、故障を防ぐ可能性を高めることができます。 もちろん、完全に防ぐことはできませんが、事前に対策しておくことで万が一のトラブルを回避しやすくなります。特に、仕事や学業でパソコンを頻繁に使う人には、導入をおすすめしたい技術です。
「うっかりミスで高額な修理費用を払うより、事前にコーティングで備える」——これが、パソコンを長く快適に使うための賢い選択かもしれません。