こんにちはパソコンシェルジュ秋葉原店です。
パソコンに欠かせないパーツの1つに、さまざまなデータを保存しておくための「外部記憶装置」があります。外部記憶装置には、CD/DVD、USBフラッシュメモリなどの種類がありますが、現在、パソコンでメインの外部記憶装置として用いられているものは「HDD(ハードディスクドライブ)」と「SSD(ソリッドステートドライブ)」の2種類です。
HDDとは
HDDとは、パソコンの代表的な記憶装置です。
磁性体)を定着させた「プラッタ」と呼ばれる金属のディスクを、一定の間隔を空けて何枚も重ねた構造をしています。モーターで高速回転させたプラッタに「磁気ヘッド」というパーツを近づけることで、データを読み書きする仕組みです。音楽を聴くレコードプレーヤーのようなものだと考えると分かりやすいかもしれません。
なお、高速回転するプラッタと磁気ヘッドの間は約10ナノメートル(1ナノメートル=10億分の1メートル)というわずかな隙間しかないため、HDDに強い衝撃を加えると磁気ヘッドがプラッタを傷つけてしまいます。HDDの各所には他にも繊細な部品が設けられているため、HDDに衝撃を加えることは厳禁とされています。
SSDとは
SSDとは、2004年頃登場した新しい記憶装置です。
HDDは磁気ディスク(プラッタ)にデータを読み書きする仕組みでしたが、SSDは半導体(電気を通しやすい物質と、全く通さない物質の中間にある物質)を用い、電子回路に電気的なデータの読み書きを行う仕組みになっています。いわゆるフラッシュメモリ(データを自由に読み書きすることができ、電源を切ってもデータが失われない半導体メモリ)のようなものです。そのため、HDDに比べて高速でデータを読み書きすることができます。
加えて、SSDはHDDのように磁気ディスクやモーターといった部品が不要なため、動作中ほぼ無音で発熱もなく、衝撃にも強いという特徴があります。さらに、HDDに比べて消費電力が控えめです。
パソコンの処理速度が速いのは?
HDDとSSDでは、パソコンの処理速度に違いが生じます。
SSDはフラッシュメモリを使用しているため、磁気ディスクのHDDに比べてデータの読み書きが速いことが特徴です。そのため、パソコンの電源を入れてからOSが起動するまでの時間がかなり短縮されます。加えて、OS以外のアプリケーションについても、HDD使用時に比べると起動や各種動作が速くなります。SSDを使用した方が、全般的にパソコンの動作が快適になるといえるでしょう。
寿命やデータの保存性能が優れているのは?
SSDに使われているフラッシュメモリは、データの読み書きを行うたびに半導体素子が劣化してしまうという欠点があるため、SSDの読み書きの回数には限界があります。そのため、SSDが登場して間もないときはHDDよりも寿命が短いことが少なくありませんでした。
しかし、最近のSSDは寿命も延び、読み書き回数10万回、年数にして約5年~10年は使い続けられるようになってきています。HDDの寿命が約3年~4年といわれているため、寿命はSSDの方がHDDより優れているといえるでしょう。
その一方で、長期間のデータ保存はHDDが適しています。SSDをはじめとするフラッシュメモリは、長期間放置していると自然放電によりデータが消失してしまう可能性があるためです。データを長期間保存しておきたい場合は、HDDを使用した方が安全です。