勝手に広告が表示されるアドウェア

こんにちはパソコンシェルジュ秋葉原店です。

アドウェアとは本来、広告を目的とする無料のソフトウェアを指します。ソフトウェアを無料で提供する代わりに、その見返りとして広告を見てもらうというわけです。しかし、中には利便性とは無関係に広告を表示したり、購入を強制したりするソフトウェアも存在します。

不要な広告が表示される

アドウェアに感染するとブラウザに設定したホームページが勝手に変化します。ブラウザ立ち上げ時の初期表示が覚えのないものになったり、不要な商品紹介ページなどが自動的に表示されたりしたときはアドウェアに感染したと考えてよいでしょう。ホームページの内容を変えてしまうアドウェアは通称「ブラウザハイジャッカー」といわれています。

パソコンをしばらく起動していた際に、ポップアップ表示で広告ページが定期的に表示されるのも、アドウェアに感染したときの典型的な症状といえます。ただ、ポップアップが表示されるだけならまだよいですが、なかには、不安をあおるようなメッセージと共にソフトの購入を求めるものも珍しくありません。そのソフトを購入しなければまずいことになるような文句が並んでいるため、思わずボタンを押してしまった経験がある人もいるでしょう。

広告だけじゃない悪質アドウェア被害

単純に広告が表示されるだけの被害で済んでいれば、表示が煩わしいだけでダメージはそこまでありません。しかし、アドウェアの種類によっては、スパイウェアとして動作する場合があり、注意が必要です。スパイウェアはインストール先のパソコンにある内部情報を不正に収集し、外部へ送信します。情報の収集は自動で実行されるケースが多いですが、攻撃者が遠隔操作で直接的にファイルや情報を盗み出すものもあります。

本来のアドウェアの意義や価値とは

アドウェアはいくつか種類があり、その意味合いは広義です。スパイウェアの動作をするアドウェアが増えてきているため、ウイルスのようなイメージを持たれがちですが、正当な理由や無料使用の対価として広告表示を行うものが本来は主流でした。例えば、ツールや本格的ソフトの評価版として、機能をいくつか除外したものを無料提供するアプローチもアドウェアのひとつです。買うまで良し悪しがわからないとなると不安で手が出せない人でも、試供品で試せるのであれば安心でしょう。ただし、こういった試供品はなんらかの制限事項があることがほとんどです。1週間~1カ月程度の使用期限が決められていたり、作成したファイルが保存不可能だったりします。

ファイル管理や編集に役立つ機能を提供したり、無料で楽しめるゲームを提供したりする代わりに、その製品の画面上に広告がポップアップされるタイプもよくあります。また、機能を提供する見返りとして、ソフトウェアの製作者がアフィリエイト収入を得るタイプもアドウェアの典型です。ソフトをインストールした際にウイルス対策ソフトや検索バーなどの別ソフトを勧めて、ユーザーがそれに応じればアフィリエイト収入が得られます。通信販売などのサイトに誘導するパターンもなかにはあるでしょう。

また、ヤフーやmixiなどに代表されるWebサービスは広告収入によって運営されているケースが多いです。つまり、広い意味で考えるとほとんどのWebサービスはアドウェアの一種といえるでしょう。